鋳造（casting)

鋳造は、金属の可融性を利用して作ろうとする製品と同じ形状に作られた空洞部に、湯（溶かした金属）を流し込んで固めて作る方法です。空洞部を形づくる型を鋳型、空洞部を作るための模型を原型、鋳造で作られたものを鋳物（ castings ）といいます。

鋳造の特徴は、鋳鉄をはじめ、銅合金・軽合金など多くの鋳造性のある金属材料によって、複雑な形状のものが作れることです。また、数グラムの小物から数トンの大型のものまで原型を使って大量生産できます。

しかし、鋳物には引張強さが弱く、内部に巣などの欠点を生じやすいことや、そのまま使うには寸法精度や表面のあらさがよくないことなどの欠点があります。

鋳造による製品には、船舶・自動車・工作機械などの部品をはじめ、建築金具・家庭用品までいろいろな分野

のものがあります。

この写真は、融解炉と呼ばれているものです。

融解炉には、アーク炉( arc furnace )、誘導電気炉( induction furnace )、るつぼ炉( crucible furnace )やキュポラ( cupola )などがあります。

鋳造法には、シェルモールド鋳造法( shell mould process )、インベストメント鋳造法( investment casting process )、ダイカスト法( die casting )などがあります。