蒸気原動機



この実習装置では、ボイラの性能試験と蒸気タービンの性能試験が行われます。

○ボイラの性能試験について

ボイラは水を熱して蒸気をつくる装置です。つくられた蒸気は暖房用をはじめ、工場・船舶などで加熱・乾燥用や蒸気原動機の動力源として使われています。
この実験で使用される水管式ボイラは、一般に性能がよいといわれているものですが、一体どのくらい蒸気を発生するのか、その圧力や温度などはどうか、
また燃料はどのくらい消費するのか、さらに、過熱器の使用によって蒸気の熱量がどの程度増加するのかなどを調べるとともに、これら機器の操作・取り扱い
方法について学びます。

また、ボイラは取扱者の心掛けひとつで十分性能を発揮する反面、一方では恐ろしい事故につながることを銘記して十分慎重に取り扱わねばなりません。
適正な取り扱いが事故を防ぎ、安全を保ち、ボイラの寿命を長くするので、このことはボイラの種類、大きさ、圧力によって多少の違いはあっても、基本は
同じであるから、基礎的な事項として十分理解していなければなりません。

○蒸気タービンの性能試験について

蒸気タービンの取り扱い、および運転方法を習得するとともに、所定回転数のもとで、全負荷および部分負荷の状態におけるタービン出力、蒸気消費量、
蒸気消費率、タービン効率、熱効率などを調べ、蒸気の持つエネルギーがタービンによって電力に変換されるときの種々の関係について学びます。